【初診時の歯並び】
今回の患者さんは、噛み合わせが悪く、口元が前に出ていることが気になるということでご相談いただきました。
写真を見ると分かるように、「口ゴボ」と呼ばれ、口元が盛り上がっているように見える症状でした。
上下の歯が前に突出しており、噛み合わせも悪くなっていることが分かります。
【治療経過】
最初に、上下左右4番の歯を抜歯しました。
青丸のように隙間が出来たため、セラミックブラケット、マイクロインプラントを使用し、
前に出た歯を後ろに下げていきます。
今回の症例のように、歯を動かすためにマイクロインプラント(水色の丸)を使用することもあります。
「どのようなものなのか?」知りたい方は、是非以下の特集記事を読んでみてください。
>>【特集】マイクロインプラントと口ゴボ–矯正治療に使うマイクロインプラントとは?
口元の突出が改善し、噛み合わせも改善されました。
「口ゴボ」でお悩みの方は一度、ご相談いただければと思います。
過去にも口ゴボの症例を投稿しています。
詳しくは下記をクリックしてご確認ください。
●主訴
噛み合わせが悪く、口元が前に出ていることが気になる。
●診断名あるいは主な症状
上下顎前突
●年齢
34歳3ヶ月
●治療に用いた主な装置
セラミックブラケット
●抜歯部位
上顎4番 下顎4番 計4本抜歯
●治療期間
約1年5ヶ月
●メンテナンス頻度
月1回
●治療費用(税抜)
約800,000円
料金改定前
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について(改訂)
日本矯正歯科専門医機関の規定により、当院では矯正治療を行う上で、リスクや副作用を明示しています。
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いですが個人差があります。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性がありますが、その場合には改めて治療期間のスケジュール作成等をいたします。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響することがあります。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。程度によっては、虫歯治療を優先します。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。その場合には装置の変更等を行います。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。保定装置とは>>
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。