10年ほど前には、「矯正治療=限られた人が行うもの」というイメージが強かった矯正治療も今では身近な存在になっているようです。
クラスの中で矯正治療を受けている人がチラホラいるというのが”普通”ではないでしょうか。
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最近では、矯正治療=手軽にできるというイメージが先行しているからか(実際は手軽ではありませんが…)矯正相談にご来院いただく方が増えています。
ご相談いただく大人からは、
「学生のうちに矯正治療をしておけばよかった」という声を多数いただいております。
この記事を読んでいただいている学生さん、学生さんの親御さんが今後、後悔しないよう、今回はなぜ「学生のうちに矯正治療をしたほうが良いのか」という点をお伝えしたいと思います。
結論から言うと、その理由は大きく2つあります。
・成長期は歯が動きやすい
・規則正しい生活を送ることができる=通院しやすい
では、1つずつ解説していきましょう。
■ 成長期は歯が動きやすい
子どもと大人で何が大きく違うのか?というと「歯の動き方」が大きく異なります。
赤ちゃんの時の顔の大きさと小学校・中学校の顔の大きさが異なるように、成長期過程では骨も顎もどんどん成長します。
一生、成長期!という方はいないですよね。
残念ながら、大人になると成長期は止まり、骨の動きは鈍くなります。
では、早いうちに矯正を始めたらよいのか?というとそうではなく、せっかく矯正治療をしても成長によって歯並びが変わってしまうということもあります。乳歯のうちに矯正治療をしても永久歯の時に歯並びが変わってしまったらもったいないですよね。
ですので、矯正治療を行う最適な時期というのは存在します。
それが学生時代なのです。
歯の状態にもよりますが、歯並びが気になるようであれば、まずは小学3~4年生頃に相談に来られるのが良いと思います。
■規則正しい生活を送ることができる
学生は勉強にスポーツに習い事に・・・と忙しい!という気持ちもわかりますが、大人と比べると比較的規則正しい生活を送ることができる時期と言えます。
大人になると、自分で時間をコントロールする必要があるので、そこが大きな課題になるのです。
大人から寄せられた「学生のうちにやっておけばよかった」と思う理由
・仕事終わりまたは休みの日を調整して通院が大変だった。
・休みが取りづらい職場なので、歯医者のために休むとは言えなかった。
・仕事をしながら通院するのが大変なので、仕事が長引いた時や予約のキャンセルが必要な時もあった。
・歯並びに自信がなく、人前で話すことや食事は大人になってからも苦手になっている。
・歯医者に行く時間がなく、矯正治療を始める前に他の治療が必要になってしまった。
・結婚式の時にきれいな歯並びがよかった。もっと早くはじめていればよかった。
・子どもが生まれて自分の歯並びのことより、子どもの歯並びを優先したほうが良いと思った。
大人になってからの長い人生を考えると、学生さんのうちに矯正治療を終わらせておくことで、通院の負担を減らし、歯並びに自信をもった人生を送れるチャンスを得ることができると言えるかもしれません。
歯を動かすこと自体は一生涯できますので、年齢を重ねてからの矯正治療は遅いということはありませんが、重要なのは人生のライフスタイルも考えた矯正治療だと思います。
学生さんは、受験シーズンや大事な大会などもあるので、そのスケジュールを逆算して矯正治療を始められると良いのかなと思います。
一生付き合っていく歯並び。学生時代から今後の人生を考えて歯並びを考えるきっかけになれば、うれしいです。