普段何気なく日常生活の中で行ってしまっている口腔に関する癖が実は歯並びに影響を与えていることはご存知でしょうか。

専門用語では、口腔習癖(こうくうしゅうへき)と言います。
正常な咬合を保つために必要な、筋肉の形態や機能を阻害し、歯並びを悪くする原因となることがあります。
その結果、発音がしにくかったり、食べ物が噛みにくかったりと生きるために大切な口腔の機能が低下してしまうこともあります。
そのため、口腔環境を整えて、形態を正す必要があります。

※咬合とは上下顎を閉じた時の歯の接触関係を意味します。「噛み合わせ」と表現するとイメージがしやすいかと思います。これに加えて、下顎を上顎に向かって閉じる動きをさす場合もあります。

口に関する習癖は多数ありますが、代表的な口腔習癖には以下が挙げられます。
・母指吸引癖(指しゃぶり)
・舌突出癖(上下前歯の間に舌を突き出す癖)
・吸引癖(唇を吸う癖)
・口呼吸

当院で口腔習癖が原因で歯並びが悪くなり、矯正治療を開始するケースは特にお子さんに多いです。その原因は様々で、アレルギー性鼻炎によって、鼻呼吸が困難になってしまい、口呼吸になってしまうお子さんや、指しゃぶりの様に、本来であれば消失するのが正常な幼少期の行動が残ってしまっていることで、出っ歯になってしまうお子さんなどがいらっしゃいます。

口腔習癖はお子さん自身で気づき、治していくことは難しく、
保護者の方がお子さんの行動を気にかけていただくことが大変重要です。
幼少期の口腔習癖が改善されず、大人になって歯並びが重症化してしまう患者さんもいらっしゃいます。

当院ではお子さんの矯正治療も行っておりますので、お子さんの歯並びにお悩みの、保護者の方々のお力になれればと思います。お気軽にご相談ください。

次回以降、代表例として挙げた、口腔習癖についてもう少し詳しくブログを更新していきますので、よろしければご覧ください。